本と映画と政治の批評
by thessalonike
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郵政民営化反対論者はテレビに出よ - 金子勝はブログを作れ
b0018539_11202767.jpg郵政民営化反対論者はなぜテレビに出て発言をしないのか。不思議である。解散前の世論調査では、民営化賛成は53%、民営化反対は38%ほどで、必ずしも賛成論が圧倒的な多数世論になっていたわけではなかった。小泉首相が郵政民営化法案の衆院否決を解散の根拠にし、今回の総選挙の争点にしようとするのであれば、当然、メディアは郵政民営化反対論の論者をスタジオに呼んで、反対の理由を視聴者に説明させるべきであるし、われわれ国民は反対論の合理的な理由を聞きたい。郵政民営化賛成論については、小泉首相が立派なプレゼンテーションをしてくれたし、毎日のように賛成論の論者が番組でプロパガンダしているから、その意義や必要性の説明も嫌というほどよく頭に入っている。もう十分だ。けれども反対論については、政策論として納得できる論理的説明をテレビで聞いたことがない。小林興起や亀井静香は専ら小泉首相の独裁政治に対する党内批判の繰り言をブツブツ言うのみで、国民大衆に向かって郵政民営化の問題点を理論的整合的に説明したことは一度もなかった。



b0018539_1120630.jpg荒井広幸は参院での採決まではステルス作戦の多数派工作に徹して地下に潜り、そのまま解散になって郵政民営化が選挙の争点にされつつあるこの大事な時期に一度もテレビに出て来ない。おかしいではないか。わざと出さないのならテレビ局の問題だし、荒井広幸が自分で押しかけないのなら荒井広幸の怠慢だ。それは金子勝も全く同じで、なぜ積極的に報道番組に出演しようとしないのか。金子勝が自分から押しかければ、番組は必ず出演させるだろう。もし局に出演要請をして、局から出演を断られたのであれば、金子勝はその事実をネットで暴露すればよい。苛々してしまうのは、金子勝が怠慢であることと、金子勝を筆頭とする反対論者がブログで情報発信しないことである。あと一週間、この状態が続けば、郵政民営化は完全に国論になってしまう。国論になると同時に選挙の争点としての公式地位を得てしまう。反対論は完全な異端となり、小泉自民党が選挙で圧勝する。金子勝はなぜ危機感を覚えないのか。後で愚痴を言っても遅いのに、なぜこの瞬間にテレビに出ようと動かないのか。

b0018539_312561.jpg郵政民営化を国論にしてはいけない。民主党的な曖昧な立場と議論を郵政民営化反対論の代表にしてはいけないし、また同時に、郵政民営化反対論を共産党と国民新党に代表させてもいけない。少数派の政治主張に表象転化してはいけない。郵政民営化反対派が本当に民営化を阻止する気があるなら、反対論の拠点となるブログを構築して、そこに超党派の広範な国民的世論を結集して対抗するべきなのだ。県市町村議会の議決とか、自治体首長の反対声明とかをそこに入れるのだ。田中康夫や橋本大二郎や稲嶺恵一を担ぎ出すのだ。ニュージーランドの経済学者に民営化失敗の経験を書かせるのだ。金子勝、内橋克人森田実立花隆榊原英資増田俊男、森永卓郎、あらゆるネームバリューをそこに動員し結集して、理論的政治的な対抗戦線をネットの上に構築するのだ。郵政民営化の政治戦を、市場原理主義対公共経済主義のポリティカルエコノミーの戦いに転轍するのだ。新自由主義者による郵政民営化策の本質が、日本国民の個人資産の米資への移譲と売渡にある真実を暴露するのだ。

b0018539_11204867.jpg郵政民営化反対の主張が国民新党と共産党に寄せ固められるのは最悪の構図である。最も印象が悪い。小泉首相の思うツボだ。誰でも社会の異端にはなりたくないし、敗者の側に身を置きたくはない。それはマスコミで働く人間なら誰も同じで、日和見は誰でもする。民営化反対論を解散前世論の38%に戻すことができるのは今だけで、このまま刺客作戦の報道でテレビが埋められて時間が経てば、間違いなく郵政民営化反対は論を上げられなくなる。中立をプリテンドして様子見している民放の報道キャスター(三雲孝江とか小宮悦子とか)の全員が、郵政民営化賛成を国論として是認し既成事実化した報道姿勢になってしまう。NHKも郵政民営化を国論にしてしまう。恐らくNHKは、いま郵政民営化に関する特集番組を製作していて、選挙戦の後半にそれを放送するだろうが、そこの基調が「民営化やむなし」ならば、選挙の結果は見えたも同然である。そういう場所に金子勝や内橋克人がノコノコ出て、少数派としての反対論をブッても、それは負け犬の遠吠えなのだ。勝負は今、この瞬間なのである。

b0018539_1627108.jpg公示日までに何とか郵政民営化反対の世論を盛り返して押し戻さなくてはいけない。解散前の反対38%の数字を回復させなくてはいけない。郵政民営化が改革の象徴であるとする言説のトリックを暴露して、それが国民を不幸にする政治である真実を一般に認知させなければならない。私がこれまで聞いてきた郵政民営化反対論の中で最も説得力を感じた議論は、実は元国家公安委員長の村井仁がNHKの『ニュース10』の中で語ったものだった。村井仁がどのような政治家なのか不明だが、いかにも長野県出身の代議士らしい知性を感じさせる男である。通産官僚出身で、党内では政策通として知られ、この郵政民営化問題に関しては党衆院特別委の中核メンバーとして、一年半の間、実務作業に関わってきた。党内の誰よりもこの問題に熟知している自信があると言う。村井仁のHP情報が非常に参考になるのでご紹介したい。村井仁がNHKで郵政民営化に反対票を投じた理由を清々と述べたとき(7月5日夜)、反対論は殆ど国論になる一歩手前まで行っていた。金子勝は村井仁と力を合わせてブログを作れ。
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by thessalonike | 2005-08-19 23:30 | 郵政民営化 ・ 総選挙 Ⅰ (15)   INDEX  
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