本と映画と政治の批評
by thessalonike
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堀江貴文と小泉自民党の郵政WINWIN - 乙部綾子は何処に
b0018539_12314437.jpg尾道には市の中心から北へ三キロほど離れたところに山陽新幹線の新尾道駅がある。岡山からこだまに乗り換える必要があるが、岡山駅でのホームの移動も含めて、在来線を使うよりは一時間ほど早く到着することができる。東京から尾道へ行く場合は、通常は広島空港と山陽自動車道を使う。地図を見るとわかるが、空港から尾道までの距離は、空港から広島市街までの距離よりも近い。宮沢喜一と亀井静香があんな東寄りの場所に作っちゃった。昔の広島空港は市の中心から近くて便利だったが、今の空港は遠くて不便に感じる。堀江貴文が昨夜の午後8時にJR尾道駅に降りたとき、駅前には百人の報道陣と数百人の地元市民が群がって待ち受け、堀江貴文が群集にもみくちゃにされる場面が夜のニュースで流された。あれは当然ながら小泉首相が仕組んだ演出政治の一環である。新尾道駅は郊外にあるから、あれほど大勢の野次馬を集められない。堀江貴文は車を駅前のロータリーに着けず、わざわざ五十メートル先の車道まで歩いて、群集にもみくちゃにされる映像を撮らせた。



b0018539_12313361.jpg噴飯ものの猿芝居だ。わざわざ事前に到着時間を知らせて、「お祭り騒ぎ」の絵を撮るために野次馬を集めておいたのである。夜のニュースでは堀江貴文の著書の一節が紹介されていて、それによると、堀江貴文は「面倒くさいから」これまで一度も選挙の投票に行ったことがなく、政治には全く関心のない人間なのだそうだ。それが急にこの夏に人間が変わって、「改革の騎士」として衆院議員に立候補することになった。小泉マジックとは大変なものである。何年か前の記憶だが、汚職問題で議員辞職して浪人になった加藤紘一が、地元の学生たちの前で「どうすれば代議士になれるか」という話をしているニュースがあって、そこで加藤紘一はこう言っていた。党員になって地域で地道に十年間活動を続ければ、必ず町議市議に推薦してもらえる。市議を十年やって実績を積めば、必ず県議選に立候補させてもらえる。県議を三期四期やって県連に実力を認めてもらえれば、そこで国政に打って出る機会がある。この話を真剣に聞いていた当時の学生たちは、いま何を思っていることだろう。

b0018539_12311325.jpg今回の件は小泉首相と堀江貴文のWINWINで、自民党は堀江貴文を担いで「郵政民営化」のモメンタムを上げ、「郵政民営化国民投票」の選挙構図をマスコミに固めさせ、堀江貴文ファンの無党派層を自民党の票田として開拓・捕捉する狙いがある。最低限の目標であるところの、ここ数日間のマスコミ報道をこの話題で埋め、選挙報道を政策の論議に転換させようとする民主党の戦略を封じ、貴重な選挙戦の時間を奪い取ることに成功した。マスコミの中では、古館伊知郎やみのもんたのように、「今回の選挙は郵政民営化を問う国民投票」だと露骨に言い固める動きが顕著になった。一方の堀江貴文の方だが、半年ぶりにライブドア株を大量販売する機会を得たわけで、前回までと同様、短期の販促戦である。前にも論じたように、堀江貴文がテレビに出続ける理由は、新しい信者を獲得して小口の株主を増やすためだ。テレビに出て「旧体制に挑戦する新しい時代のリーダー」のイメージを売れば、確実に市場で顧客が増える。ゼロ金利の銀行預金をライブドア株への投資に回す客が出て来る。

b0018539_12403316.jpgそして、郵政公社が民営化されて郵貯が廃止になれば、カネは株式市場に流れるだろうというのが株屋たちの皮算用である。だが、今回の堀江貴文の異常な「改革」への情熱を見ていると、どうもそれだけではないように見える。もっと大きな餌を竹中平蔵にぶら下げてもらったのだろう。私の裏読みの一つは、民営化後の郵政公社の株式売却について何か優先的に割当をもらう裏約束を得たのではないか、つまり民営化後に分割された郵政公社(細切れにされるだろうが)の事業主の一人に堀江貴文がなるという図である。郵政民営化とは早い話が350兆円の金融資産の分捕り競争だ。その最も多くを奪るだろうと予想されているのが、兆単位のカネを動かせ、かつブッシュ大統領の口利きという条件を持っている米資である。その次が、みずほ・住友・野村・日生などの大手日資、そして三番目におこぼれにありつくのがライブドアとかオリックスとかプロミスとかの新興サラ金だろう。今回の堀江貴文の出馬はまさに利権狙いのための政権への勤労奉仕である。それを改革とはよく言ったものだ。

b0018539_12443514.jpg郵政民営化利権に食らいついているのだ。ライブドアは新参資本だから、これまでの自民党への献金も都銀や証券とは比較にならない。政治資金規正法の手前、ドカンと賄賂を贈るわけにもいかない。だから、選挙で立候補して郵政民営化を宣伝するという小泉首相と竹中平蔵には願ったり叶ったりの肉体労働で政権に恩を売って、その見返りに郵政民営化利権を得ようとしているのだ。非常に分かりやすい話である。で、裏読みにはもう一つあるが、それはまた別稿で述べることとしよう。最後に少し色っぽい話を。今回の堀江社長は茶髪に剃眉という従前以上の醜い姿を晒していた。醜男のルックスがさらに醜悪になって驚き呆れたが、と同時に気づいたのは、春のニッポン放送株取得騒動の時は、常に傍らに寄り添っていた乙部綾子の姿が無かったことである。乙部綾子は、醜くセンスの悪い堀江貴文のテレビ映りを少しでも印象好くしようとして、明るいパステルを着させたり、ずいぶんと堀江貴文のルックスの向上に努力していた。彼女のセンスは悪くなかった。剃眉と茶髪は彼女のセンスではないだろう。

別れたのだろうか..。   とすれば(ハッキリ言って)今度の女のセンスは最悪だ。
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by thessalonike | 2005-08-20 23:30 | 郵政民営化 ・ 総選挙 Ⅰ (15)   INDEX  
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