
『ダ・ヴィンチ・コード』の世界の思想史的背景についてもう少し詳しく掘り下げたいという衝動にかられて、部屋にある本棚を掻き回していたら面白い本を見つけることができた。今から二十年も昔に買った山川出版社の『民族の世界史(8)ヨーロッパの原型』、この本の中の谷泰の
『キリスト教とヨーロッパ精神-とりわけ女性的性をめぐって』と題された論文が面白い。主題と基調がほとんど今回の『ダ・ヴィンチ・コード』と同じであり、読みながら、まるでシャトー・ヴィレットの邸宅でティービングの饒舌な聖杯講義を聴いているような感覚になる。作者のダン・ブラウンが小説執筆に際して基調と薀蓄の元ネタとして活用した主な研究書は下のとおりで、これらは下巻の冒頭にテイービングの口を通じて紹介されている。
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