本と映画と政治の批評
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カテゴリ:靖国問題 (10)( 11 )
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黒木瞳主演ドラマ 『二十四の瞳』 - 渡辺恒雄晩節の「反靖国」
b0018539_1250333.jpg終戦記念特別ドラマ『二十四の瞳』を見た。主演の黒木瞳はいつ見ても魅力的な女優だが、昨夜の番組でもひときわ輝いていた。日本の女であれば誰でも黒木瞳のようになりたいと思う。いい時にいい仕事に恵まれてよかった。日本を代表する女優は何人かいて、私の場合は宮沢りえと黒木瞳と仲間由紀恵の三人に指を折るが、母であり妻である四十四歳の黒木瞳は三人の中では別格の存在と言える。二十代から四十代を演じたところが見どころだと本人も言っていたが、まさにそのとおりで、いい感じで演じ分けていた。新任の大石先生はどこまでも若く可愛いのである。メイクと笑顔の表情でそれを作っているのだが、黒木瞳の笑顔が溌剌として若さに溢れている。後で映像を見て本人も満足だったに違いない。自信を持って自分の二十代の演技を見てくれと宣伝していた。由美かおるも立派で、日本の女に夢と希望を与え続けるが、黒木瞳も同じである。あと十年経っても若々しい二十代の女を演じられるのではないか。

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by thessalonike | 2005-08-03 23:31 | 靖国問題 (10)   INDEX  
靖国参拝の意味と目的 - 平和外交路線の破棄と転換の宣告
b0018539_1253767.jpg小泉首相の靖国参拝についてそれを批判する議論は、いわゆる国益侵害論の視角からのものが多い。日本国の首相が靖国神社へ参拝すると中国や韓国の人たちの感情を害して怒りと反発を買う。それは中国や韓国で商売している日本企業の経営を直撃し、経済関係を著しく損なう。だから靖国参拝は慎重にした方がいい。こういう論理である。読売・朝日・日経を含めた現在のマスコミの一般的論調であり、世論の大勢となっているものであり、参拝反対論の代表的なスタンスである。参拝の中身そのものは問わずに、中国と韓国が反発するからよくない、近隣諸国との関係を侵害するからよくない、無用に波風を立てるからよくないという議論である。中国や韓国が反発しなければ別にかまわないのだ。つまるところ反対論を多数世論にするためには、ここまで譲歩と妥協をしなければならなくなったという事であり、靖国参拝そのものを批判する議論と立場が国内で勢力を失っている政治的現実が示されている。朝日新聞は操作的な世論調査を使って靖国神社を「戦死者を追悼する場所」であるとさえ言い始めている。

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by thessalonike | 2005-07-22 23:30 | 靖国問題 (10)   INDEX  
靖国神社の性格規定 - 反戦後民主主義・反日本国憲法の象徴
b0018539_11463196.jpgブログで前にも論じた問題だが、朝日新聞の中で靖国神社に対する性格づけをめぐって見方が揺れている。靖国神社とは何かという定義のところで内部に動揺と混乱があり、それが社説の主張のぶれとなって現れている。あるときは靖国神社は日本の首相が戦没者を弔う場所として相応しくないと言い、外国から非難される以前にそもそも参拝は不当だから中止せよと訴え、またあるときは首相の靖国参拝を日本の軍国主義復活だなどと短絡させるのは間違いだと韓国に抗議したりしている。朝日新聞の靖国神社観が定まっていないと不審に思う読者は多いだろう。韓国に対して苦言を呈した後者の側の立場(6月21日)は、従来の朝日新聞とは異なってかなり右寄りの姿勢を示している。朝日新聞の中に二つの見解があり、従来の社是と路線を守ろうとする立場と現在の政治的趨勢に妥協しようとする立場で葛藤があるのである。朝日新聞の中で靖国神社観が定立していない。靖国神社に対する概念規定のところで内部論争がある。

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by thessalonike | 2005-07-21 23:30 | 靖国問題 (10)   INDEX  
読売新聞の旋回 - A級戦犯分祀論と国立追悼施設策の再浮上
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首相の靖国参拝を巡っては、以前から「問題解決」の方法としてのA級戦犯分祀論がある。だが、現在の靖国神社は、一宗教法人だ。政治が「分祀」せよと圧力をかけることは、それ自体、憲法の政教分離原則に反することになろう。「分祀」するかどうか、あるいは「分祀」できるかできないかなど、祭祀の内容を解釈するのは、一宗教法人としての靖国神社の自由である。ただ、国内にはさまざまな宗教・宗派があり、現実に、宗教上の理由からの靖国参拝反対論も多い。靖国神社が、神道の教義上「分祀」は不可能と言うのであれば、「問題解決」には、やはり、無宗教の国立追悼施設を建立するしかない。小泉内閣の誕生した2001年、福田官房長官の私的懇談会が、戦没者の追悼のあり方について検討を進め、翌年には国立、無宗教の追悼・平和祈念施設の建設を提言する報告書をまとめている。どのような施設にするのか、どう追悼するのかといった点で、報告書は具体性に乏しい面もあるが、早急にその内容を詰め、新しい追悼施設の建立に着手すべきだろう。  (6月4日 読売社説)


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by thessalonike | 2005-06-06 23:44 | 靖国問題 (10)   INDEX  
中曽根康弘の変節 - 靖国か安保理か二者択一を迫った中国
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中曽根元首相、靖国参拝取りやめ求める (6月3日 朝日)

中曽根元首相は2日、都内であった後援団体の会合で講演し、小泉首相の靖国神社参拝について「個人的信条より国家利益を考えてやめるべきだ」と、参拝中止を求める考えを明確にした。 中曽根氏は「個人的信条と国家的利益を比較考量するのが総理大臣の仕事だ。個人的信念を通す誉れがいいのか、外交的障害を除くか」と問題を投げかけたうえで、「国連の常任理事国になろうというなら、2、3年前から、個人的信条を犠牲にしても中国、韓国との友好を長期的戦略として考えるべきだった」と述べた。 中曽根氏はまた、「小泉君がもっと早い段階で国益を考え自分はやめるといえば、やめぎわがよかった。それが国家の利益にプラスになるなら国民はわかる。やめる方が勇気を要するが、勇気のあることをするのが政治家だ」などと述べた。


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by thessalonike | 2005-06-03 23:42 | 靖国問題 (10)   INDEX  
内政干渉論の荒唐無稽 - 86年の『中曽根書簡』と後藤田談話
b0018539_1128790.jpg靖国参拝に対する中国の批判が内政干渉であるという主張は明らかに誤った暴論である。小泉首相の口からこのような非常識な強弁が飛び出して、それがマスコミや世論の批判を受けないまま放置されている現状こそ、まさに現在の日本の異常で倒錯した政治状況を示している。この問題は重大な国内問題であると同時に今日の日本における最大の外交問題であり、また世界の耳目を欹てている国際政治のホットイシューである。靖国問題への外国からの批判を日本の首相が内政干渉の論理で反論したことは、私の記憶ではこれまで一度もない。歴代政権において靖国問題は常に大きな外交問題であり続け、時の政府は事態の収拾に追われ続けてきた筈だ。靖国問題は郵政民営化とか年金問題のような内政問題とは根本的に異なる国際政治問題であって、これを内政問題だと言い逃れるのは詭弁であり、個人の内面の自由の問題だと言い抜けるのは欺瞞である。靖国参拝は憲法違反であると同時に国際法違反行為なのだ。

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by thessalonike | 2005-05-25 23:43 | 靖国問題 (10)   INDEX  
国内の靖国反対論を隠蔽する報道操作と梅原猛の国家神道批判
b0018539_1241752.jpg靖国問題は中国の反日デモや竹島問題などの緊迫した情勢の中で、再び高い関心を集めて議論されている。だが、最近の議論のされ方の中で危惧を感じるのは、何か恰も中国の主張が靖国参拝反対論の全てを代表しているような論理的対立構図が一方的に演出され、その説明が、中立を偽装したメディアによって一般論のように解説、報道されていることである。日本国内の靖国神社反対論が主張として全く表面に浮かび上がって来ない。だから何も知識のない人間がテレビだけを見ていると、靖国問題とは中国や韓国の人間だけが日本に向かって感情的に反発している外交問題のように見え、日本国内には靖国参拝に反対する論理や主張が何も存在しないように認識してしまう。靖国問題は単なる外交問題ではなく、わが国の重要な政治問題のはずなのだが、メディアが意図的に国内の反対論の存在を隠蔽しているために、日本対中韓の国家間の意見対立のように見えるのである。

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by thessalonike | 2005-05-10 23:30 | 靖国問題 (10)   INDEX  
日本国憲法は靖国を認めず - 石橋湛山の靖国神社廃止論
b0018539_18382328.jpg日頃鬱々と思っていることであり、そして確信に近い直感だが、日本国憲法は懼く、靖国神社の存在をこの地上に容認してはいない。国家の最高原理として日本国憲法が統治するこの国で、靖国神社が存続していること自体が異常で不都合な現実なのだ。最近の右翼は、憲法19条の「思想及び良心の自由」を根拠にして、小泉首相の靖国神社参拝を正当化しようとする向きが見られるが、それはスリカエの詭弁であり、憲法の解釈として正しくない。この問題は、憲法20条の政教分離の原則をもって総理大臣の参拝行為の違憲性を論理化する以前に、靖国神社の存在そのものが本質的に違憲なのだという真実をストレートに提示するべきだろう。前文を読んでも分かるとおり、この憲法はきわめてラディカルな平和主義を思想的中核に据えていて、戦争を絶対的な人類悪として否定している。ここで憲法を一個の人格と想定して、憲法前文を真摯な自己紹介の宣言として聞くならば、この人格がどれほど戦争を憎悪し拒絶しているかがよく了解できるだろう。戦争の絶対拒否、それが日本国憲法の哲学であり主張である。

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by thessalonike | 2005-04-29 23:30 | 靖国問題 (10)   INDEX  
靖国神社の性格づけをめぐる朝日記事と高橋哲哉の『靖国問題』
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by thessalonike | 2005-04-28 23:42 | 靖国問題 (10)   INDEX  
日本の欺瞞 - 「何度も謝罪した」「靖国参拝は平和のため」
b0018539_1171813.jpg右翼側の主張として頻用される論法として「日本は何回謝罪すればいいのか」というのがある。日本はこれまで何十回も謝罪してきたのだから、もういい加減に中国や韓国は日本に謝罪を要求するのはやめろという言い分である。欧米のマスコミの中でもこのトリックに軽率に騙されて、字面をそのまま鵜呑みにしてしまっている向きもある。何度も謝罪を要求したくないのはむしろ中国や韓国の方であって、無理に謝罪を強要しているように見られたり、過去に拘泥しているように国際社会から見られるのは不本意なのが本当のところなのだ。日本が何度も謝罪しなければならないのは、謝罪した後で繰り返しその謝罪をリセットしているからである。謝罪をリセットする行為に及ぶから、再び謝罪を要求される立場に立つのである。これは喩えれば、俺は何度も罰金も払ったし懲役も受けたのだから覚醒剤を使ってもいいのだと田代まさしが言っているのと同じである。倒錯した開き直りの反論だ。

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by thessalonike | 2005-04-19 23:25 | 靖国問題 (10)   INDEX  
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