本と映画と政治の批評
by thessalonike
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祈りの日 - 「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
b0018539_16322395.jpg今日は慰霊の日。毎年の事ながら平和記念式典の中継に感動させられる。NHKらしさを感じる秀逸な映像。広島放送局が制作しているのだろうけれど、経験の積み重ねがきちんとあり、同時に一瞬も気を緩めない緊張感があり、また世代を繋ぐ文化的伝統の継承がある。何度もリハーサルを重ねて生の本番を撮っている。一年に一回だけ、わずか半時間の中継放送に賭けるスタッフの思いがよく伝わって来る。この平和記念式典の中継と大晦日の『行く年来る年』の二つが、私にとってNHKらしい価値のある素敵な番組である。被爆六十周年はあるが被爆七十周年はないのだという被爆者のメッセージもよく届いた。今年の秋葉市長の平和宣言もよかった。秋葉市長の平和宣言は格調高く、心に残るもので、『ニュースステーション』で全文の朗読を放送した年もあった。今年の平和記念式典はCNNが生中継したと言う。日本の政治家の中でも、中身のある感動的な演説ができる人間がいるのを見て、米国の報道関係者やTV視聴者は驚いたに違いない。

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by thessalonike | 2005-08-06 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
安明進証言と蓮池薫証言の矛盾 - 国家的謀略としての拉致問題
b0018539_12564998.jpg先週の出来事の中で最も重要でショッキングな事件だと思われたのは、北朝鮮拉致問題をめぐって国会に招致され参考人証言した安明進の発言内容に対して、拉致被害者の蓮池薫がそれを否定した報道である。この問題を論じ始めると右翼から大量のスパムコメントやスパムトラックバックの嫌がらせが来て憂鬱になる。北朝鮮拉致問題に限って言えば、わが国に言論の自由はない。拉致被害者やその家族を少しでも批判する言説は、戦前の「不敬罪」の如きレッテルを貼られて袋叩きの目に遭わされる。拉致被害者と拉致被害者家族はアンタッチャブルの存在だ。マスコミは彼らを聖人のように崇め奉るしかなく、放送と活字の世界では経済制裁を煽る言論しか許されない。拉致事件の真実の解明を求め、そして経済制裁に反対する言論は、こうしてネットの隅で匿名を保護された環境でしか最早不可能なのである。最近の報道番組で誰かが「日本の外交は拉致問題に拉致されている」と発言していたが、外交だけでなく日本の言論の全てが拉致問題に拉致されている。私は前に「北朝鮮拉致問題は現代の満州事変である」と論じた

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by thessalonike | 2005-08-05 23:30 | 北朝鮮問題考 (10)   INDEX  
小泉「改革」の黄昏 - マスコミの改革プロパガンダとその破綻
b0018539_11502995.jpg否決で流れは固まった。私の予想どおりである。採決を来週に延ばしたのは可決票を固めきれなかったからであり、単なる時間稼ぎである。どれほど時間を稼いでも賛成票は増えない。首相は不利になるだけだ。来週の政局は否決前提で動いて行く。この期に及んでも郵政法案は可決すると言っている岸井成格は気が狂っている。こんな男をテレビに出すべきではない。昨日まで僅差で法案可決と言っていた福岡政行は、今朝になって一転して法案否決に予想を変えた。いい加減な男である。何の分析能力もない床屋政談男。こんな男に政治学者を名乗る資格はない。二人とも単なる小泉のイヌだったのであり、イヌが水に落ちて惨めな姿を曝しているだけだ。昨夜、森派は幹部が料亭に集まって対策を協議していた。否決を見越して小泉首相に解散を断念させる方策を模索していたのであり、総裁選になった場合の森派の候補を福田康夫で一本化する談合をしていたのである。安倍晋三はずしの密謀だ。森派そのものがポスト小泉で動き出した。

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by thessalonike | 2005-08-04 23:30 | 郵政政局 ・ ポスト小泉 (10)   INDEX  
黒木瞳主演ドラマ 『二十四の瞳』 - 渡辺恒雄晩節の「反靖国」
b0018539_1250333.jpg終戦記念特別ドラマ『二十四の瞳』を見た。主演の黒木瞳はいつ見ても魅力的な女優だが、昨夜の番組でもひときわ輝いていた。日本の女であれば誰でも黒木瞳のようになりたいと思う。いい時にいい仕事に恵まれてよかった。日本を代表する女優は何人かいて、私の場合は宮沢りえと黒木瞳と仲間由紀恵の三人に指を折るが、母であり妻である四十四歳の黒木瞳は三人の中では別格の存在と言える。二十代から四十代を演じたところが見どころだと本人も言っていたが、まさにそのとおりで、いい感じで演じ分けていた。新任の大石先生はどこまでも若く可愛いのである。メイクと笑顔の表情でそれを作っているのだが、黒木瞳の笑顔が溌剌として若さに溢れている。後で映像を見て本人も満足だったに違いない。自信を持って自分の二十代の演技を見てくれと宣伝していた。由美かおるも立派で、日本の女に夢と希望を与え続けるが、黒木瞳も同じである。あと十年経っても若々しい二十代の女を演じられるのではないか。

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by thessalonike | 2005-08-03 23:31 | 靖国問題 (10)   INDEX  
永岡洋治の死と郵政の政治闘争 - 憎悪と執念の修羅場へ
b0018539_14385531.jpgマックス・ウェーバーは『職業としての政治』の中で、政治とは情熱と判断力の二つを駆使して堅い板を粘り強く刳り貫く忍耐の要る作業であり、そしてどのような現実と境遇に置かれても、挫けず諦めずに挑戦を続ける者のみが政治への天職(ベルーフ)を持つのだと言っている。そうしたウェーバーの古典的な「職業としての政治」の観点からすれば、今回の永岡洋治の不幸はあまりに虚弱で、政治家の資質を著しく欠くものと思わざるを得ないが、昨年から精神を病んで通院していた永岡洋治にとって、この夏の政争は傷んだ心の傷口をさらに押し広げる耐えられない苦痛だったのだろう。噂では次の選挙で中村喜四郎に票を回すと脅されたらしい。永岡洋治は過去二回選挙に落選している。東大法学部からハーバード大、農水省のキャリア官僚と挫折知らずのエリート人生にとって、二度の落選と浪人の憂き目は辛く厳しいものであり、その悪夢は心を蝕み、生きる意欲を失わせるほどの重苦だったに違いない。結局、党の脅しに屈して白票を入れた。

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by thessalonike | 2005-08-02 23:30 | 郵政政局 ・ ポスト小泉 (10)   INDEX  
ウイニング・ストラテジーの隘路 - 郵政解散をめぐる政治情勢
b0018539_11524569.jpg立花隆による郵政政局の解説が上げられていて、その中で、政治評論家の浅川博忠が『週刊現代』に寄稿した記事を紹介しながら、衆院解散の必至性と総選挙での自民党敗北を予想している。私は四週間ほど前に示した見通しから特に立場を変えておらず、このまま情勢が推移すれば参院での採決はなく、衆院の解散もなく、小泉内閣が総辞職して自民党総裁選が始まるだろうと予測している。万が一の事態があるとすれば、それは小泉首相が靖国政局を仕掛けて行く奇策だろうかと考えているが、現時点ではその動向がよく見極められない。政権と党執行部は必死で反対派の切り崩しを図っていて、採決までは時間はまだ十分にある。可決か否決かの票読みはギリギリの段階まで続けられるだろうし、可決の目処が立たず採決を見送って継続審議に回す場合は一日で格好をつけられる。いろいろと可能性を考えてアドバルーンを上げておくだろうし、勝負はお盆前の会期末最後の日程まで縺れ込むだろう。

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by thessalonike | 2005-08-01 23:30 | 郵政政局 ・ ポスト小泉 (10)   INDEX  
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