本と映画と政治の批評
by thessalonike
カテゴリ
INDEX
『ダ・ヴィンチ・コード』 (7)
『アフターダーク』 (8)
『グッドラック』 (5)
『いま、会いにゆきます』 (5)
『ハウルの動く城』 (8)
『ブラザーフッド』 (6)
『シルミド』 (5)
『スキャンダル』 (4)
『グッバイ、レーニン!』
『ピアニスト』 (4)
『特別な一日』 (2)
ジュンク堂書店新宿店
丸の内オアゾの丸善本店
ライブドア問題考 (2)
球界再編 ・ 岩隈移籍考(10)
プロ野球関連 (5)
読売巨人軍考 (7)
米大統領選考ほか(5)
テロ ・ イラク戦争 (3)
憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)
竹島問題・日韓関係 (8)
北朝鮮問題考 (10)
中国の反日デモ (10)
東京裁判 ・ 南京事件 (10)
歴史認識 (7)
靖国問題 (10)
郵政政局 ・ ポスト小泉 (10)
郵政民営化 ・ 総選挙 Ⅰ (15)
郵政民営化 ・ 総選挙 Ⅱ (15)
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ドイツ映画 『グッバイ、レーニン!』               
b0018539_1852539.jpg話題を集めた昨年のドイツ映画の傑作。飯田橋ギンレイホールで上映中の情報を得て、ようやく見ることができた。文句なしに面白い。生まれ育った国家の喪失、理想の喪失、それがテーマなのだが、初めにズバリ結論を言えば、これはまさに他人事ではなく、われわれ自身の現在の問題であるように思われて仕方なかった。街路を歩くクリスティアーネの上をヘリコプターに吊るされて捨てられてゆくレーニン像は、憲法9条そのものではないのか。私が生まれ育った国家とその理想は、今まさに崩壊と消滅の淵にあり、同じ日本人によって笑い者にされ、ゴミ屑同然の扱いを受け、あのレーニン像のように廃棄処分されようとしている。映画の中のベルリンの家族が祖国である東独を失ったように、私は私の祖国である戦後民主主義と平和主義の日本を失おうとしている。

b0018539_18521598.jpg主演のアレックスの相棒役のデニスが、映画の中で東独のテレビニュースのアナウンサーに扮して原稿を読み上げる場面がある。実にそれらしくて面白く、つまりいかにも社会主義国の報道官僚らしい表情と発声が演技されていて、あのニュース映像の場面が出るたびに吹き出してしまったが、それを見ながら逆に自分の側にハネ返ってきたのは、70年代のスポ根アニメを短いショットで集めた特集番組を放送する度に、番組に出ている下劣で低能なお笑いタレントたちが寄って集って囃し立てて、この頃は何でこんなに目が燃えているんだとか言いながら笑い物にしている姿である。この種の番組はこの10年ほどよく見る機会があるが、単に昔のアニメを懐古しているのではなく、明らかにその時代の日本人の価値観を貶め卑しめる演出と趣向で制作されている。

b0018539_18522856.jpg末期東独の国民大多数が社会主義の体制を憎悪し、呪詛し、自由と民主主義と経済的繁栄を渇望して、国境を越えて西側に脱出しようともがいていた中、あの母親のクリスティーネのように、最後まで社会主義の理想を信じ、理想の実現を夢見ていた人間も少なくなかったに違いない。デニスが作ったニセのニュースビデオの最後の映像を見たとき、クリスティーネから「素晴らしい」という感嘆の一言が漏れる。そのとき、クリスティーネはすでに東独の国家崩壊の事実を感じ知っていて、アレックスの気遣いに応えて騙されているフリをしていたに違いないのだが、クリスティーネが「素晴らしい」と思ったのは、デニスが制作した映像作品の演出とメッセージであり、同じ民族が体制とイデオロギーを境して敵対し合うのではなく、協調し融合して一つになるべきだという主張だった。

b0018539_18523994.jpgクリスティーネは単なる政治ロボットではなく、イデオロギーの殉教者ではない。だから観客はクリスティーネにも共感でき、この映画に心から感動することができるのだ。このクリスティーネを演じている女優のカトリーンザースが美しくセクシーで魅力的だ。現在48歳。経済が停頓し、秘密警察が市民を恐怖支配する東独の社会主義体制は、中で暮らしている民衆にとっては怨嗟と絶望の対象であったに違いないが、一部ではあるが世界に誇れる国家として面目を保つ部分もあった。東独はスポーツ大国で、70年代から80年代の五輪では米ソ二大国に次いで第三位のメダル獲得国であり、二大国を常に脅かす位置にあった。ドイツ人の社会主義国。日本では加藤哲郎氏のサイトの中に東独へのノスタルジーが綴られている。加藤哲郎氏も夢中で見入っただろう。

b0018539_1852499.jpg日本はドイツと同じ第二次大戦の戦敗国だが、運よく全土が米軍の占領下に入ったためにドイツのようにイデオロギー対立の前線で国家を二つに割かれる事態には至らなかった。だが国境こそ画されなかったものの、国内で人々が二つの勢力に分かれて対抗競争した点は同じであり、そしてドイツのようにドラスティックな形態ではないが、同じ日本国民が歴史の結果として勝者と敗者に分かれたのも事実である。敗北したのはイデオロギーだが、そこには生身の身体があり人間の生活がある。国鉄清算事業団とか、沖電気争議団とか、気になる人々の影は幾つもあるが、それらも全て歴史の彼方に姿を消そうとしている。ドイツでもこの問題は暫く尾を引くだろうが、日本では今後どうなるのだろう。パンフレットに寄せらている川本三郎氏の評論の文章が素晴らしい。
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# by thessalonike | 2004-09-10 22:47 | 『グッバイ、レーニン!』   INDEX  
村上春樹『アフターダーク』 (7) - 村上春樹は神である
b0018539_23343532.jpg近所のCDショップで今度はソニー・ロリンズを買ってきた。小説のラストで高橋が演奏する『ソニームーン・フォー・トゥー』。悪くはないけれど、素人耳にはやはりフラーの『ファイブスポット・アフター・ダーク』の方が心地よく聴こえる。ネットのブログにも『アフターダーク』に関する記事が増えてきた。玉石多い。よく読んでいる人は本当によく読んでいる。感心させられる。中でも驚いたのは、『アフターダーク』が五年前の村上春樹の短編の中で予告されていた小説だったという話で、ここまでの詳細を承知していた読者はほんの一握りだろう。村上春樹は誰もが読んで楽しめる。が、その読書の深浅の幅は本当に甚だしいものがある。私がコメントへの返信にわざとサザン・オールスターズや中島みゆきの名前を挙げたのは、実はそういう意味があって、村上春樹というのは、マス市場へのマス商品でありながら、受け取った顧客は決してそれを意識しないのだ。

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# by thessalonike | 2004-09-09 22:30 | 『アフターダーク』 (8)   INDEX  
村上春樹『アフターダーク』 (8)- 神よ、天空から降りて人になれ
b0018539_23414011.jpg村上春樹には早くノーベル文学賞を取らせたい。現在、最有力候補の位置にあるのは確実で、いつ受賞してもおかしくないし、五年以内には間違いなく賞を受けているだろう。人には常にアクシデントがある。思いも寄らぬ病気もある。取れるものはなるべく早く取っておいた方がいいのだ。神である村上春樹に地上で残された最後の関心はそれしかあるまい。また、ここ十年ほどの村上春樹の行動を見ても、最終ゴールである賞取りのために着々と布石を打っているように傍からは見える。外国で売ろうとしているし、外国で評価を得ようと努めてきた。無論、それでいい。日本国内だけで売れる作家ではノーベル賞は貰えない。まず欧州、そして北米、それから中韓で読者を掴み、評価を確固たるものにする必要がある。作品の質として、村上春樹ほど文学たるに相応しく、ノーベル賞に相応しい作家は他にない。

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# by thessalonike | 2004-09-08 22:30 | 『アフターダーク』 (8)   INDEX  
日本映画『スパイ・ゾルゲ』 - 理論的要素を挿入する必要
b0018539_2245363.jpg8月下旬にNHKの衛星放送でテレビ放映されていた。映画館では三時間の大作もさほど退屈を感じないが、テレビとなると集中力を失いがちになる。テーマである現代史の問題と戦前日本の情景、篠田正浩監督が見せようとしたもの、伝えようとしたメッセージを全て映像に詰め込むとあの時間の長さになる。監督の頭の中にあった全体を映像化すれば五時間分くらいのボリュームになったのではないか。三時間でも切り詰められているのだ。篠田正浩監督の最終作に籠めた意図が幅広くて、外国人を主役として使った本格的な日本映画、すなわち国際的作品という野心もあり、また日本人のために昭和史教育の素材として半永久的に利用される歴史教育映画としての狙いもある。あれだけ大仕掛に戦前の東京の街の風景が映像化される機会は当分ないだろう。

b0018539_21413530.jpgゾルゲの多面的でドラマティックな人間像や活躍した歴史的舞台を映画にするだけで、本来なら三時間以上必要になるかも知れない。だが、篠田監督の情熱はそれに加えて昭和史、戦前政治史を語ることを重要な主題として措定していて、例えば二・二六事件などに相当に踏み込んで時間が割かれている。そして戦前日本を映像で説得することで、観客にゾルゲたち国際共産主義者の活動の内在的理解が導かれるようになっている。東北の村の役場の入口に貼られている「娘の身売相談受けます」の貼り紙や、廃業して荒れ果てた田舎の製糸工場の場面が、世界大恐慌の直撃を受けて経済的に破綻崩壊した戦前日本社会の現実を描き、「民衆に公正を約束するのは共産主義しかない」と確信して共産党員になったゾルゲの内面を弁証するのである。

b0018539_21412197.jpgだが欲を言えば、それは単にプレーンな映像だけでなく、ゾルゲと尾崎の間の会話の中で、つまり「三二年テーゼ」をめぐる戦略理論や講座派経済学の「半封建的日本資本主義」の規定を議論する場面を挿入して、学問的な専門用語を使って説明して欲しかったところである。映画の中でゾルゲが「俺たちは単なるスパイじゃない」「情報提供だけをしてるんじゃない」と言うシーンがある。確かに主観的にはそのとおりなのだ。国際共産主義の革命運動を前衛としてやっているのである。単なる諜報員ではなく革命家。映画ではその部分のカバーが不十分であり、結果としてゾルゲが単なるソ連の秘密工作員の軽い存在になってしまっていた。理論家としてのゾルゲの実像を本格的に出さないと、スターリンの粛清劇に直面して懊悩するゾルゲの葛藤も伝わって来ない。

b0018539_21421437.jpg篠田正浩監督が、難解な理論的問題の導入を敢えて映画から省略したと考えるべきだろうし、あるいは本木雅弘の英語能力の限界という条件もあったのかも知れない。しかしながら革命家としてのゾルゲ、理論家としての尾崎秀美という性格の演出がぶ厚く説得的に入らないと、この映画は基本的に失敗する。子供のオモチャのように幼稚な模型作品になってしまうのだ。当時、共産主義者として生きるということは、単にモスクワの指令下で非合法の地下活動をするということではなかった。それは何よりインテリとして理論家として生きることであり、マルクスの『資本論』、特にその再生産表式論を自国の経済に適用してみせることであり、其々の国の資本主義の構造を析出し、その発展と没落の必然性を検証して、有効な革命理論を前衛党に提供することであった。

b0018539_21415919.jpgレーニンの『ロシアにおける資本主義の発展』、ローザ・ルクセンブルグの『資本蓄積論』。少なくとも1920年代から1930年代前半まで、コミュニズムの世界にはそうした理論的前提(建前)があったはずであり、前衛党の「鉄の規律」も「一枚岩」も、理論と実践の緊張があって、革命家個々が提出する理論の正否をめぐる論争が存在した。当時のコミュニストたちの信念なり態度なりを理解的説得的に描き出すためには、単に社会の窮乏化や大衆の貧困状況だけを浮かび上がらせても成功しない。その思想に人々を引き寄せる理論の存在があり、当時においては社会を科学したり変革したりするテクノロジーとして魔術的な威力を誇っていたという事実が正しく紹介されなければ、当時のコミュニズムの思想的影響力の実像を描出したことにはならないだろう。

b0018539_21414813.jpg実際のところ、ゾルゲが在日ドイツ人高官の間で「ドクター」と呼ばれ、日本研究の権威として尊敬されていたのは、彼に社会科学の知識と素養があり、中国農業研究の実績があり、その方法を日本経済や日本軍隊の分析に応用できていたからである。その「社会科学」の中身とはまさにマルクス主義理論以外の何ものでもない。マルクス主義と社会科学の境界がない時代であり、あらゆる分野の社会科学の所産をマルクス主義が独占していた時代であった。そういう認識の前提に立たなければ、ゾルゲたちコミュニストの人生も理解できないし、第二次大戦前後の時代というものを理解することはできないに違いない。社会的な義憤や心情的純粋や正義感だけでコミュニズムに共鳴したのではない。マルクス主義という圧倒的な知識的実体が存在していたのである。

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# by thessalonike | 2004-09-07 21:31   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』 (1) - 感動の大作      
b0018539_23295326.jpgもう一ヶ月以上前の話になるけれど、7月16日(金)と17日(土)の二日間、日比谷スカラ座に足を運んで、話題の韓国映画『ブラザーフッド』を見てきた。同じ映画を二日続けて見るのは最近はあまり記憶がない。期待を上回る大きな感動を与えられた作品だった。この映画は観客を感動させ泣かせる映画だが、泣かせると言っても、胸が熱くなるとか涙ぐむとかのレベルの感動ではない。この映画のラスト10分間のクライマックスに観客が示す自然な反応は、まさに号泣とか慟哭という言葉があらわす泣き方であり、ポロポロ涙を零すのではなくて、スクリーンに向かってオイオイと泣き声を上げる態度こそ好ましく適切な反応だと言える。『レッズ』以来で『レッズ』以上。

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# by thessalonike | 2004-09-06 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』 (2) - イデオロギーの戦争
b0018539_22272244.jpg映画『ブラザーフッド』の批評を思い立ちながら、なかなか筆が進まなかったのには理由があって、一つにはこの映画があまり日本国内で大きな話題や評判にならなかったという事情がある。これだけ「韓流ブーム」が絶頂を極めているというのに、歴代韓国映画の最高傑作とも言えるこの作品が、なぜ日本社会で関心の中心に到達しないのか。本来なら得てよいはずの芸術的評価や商業的成功を獲得できないのか。その辺りのところを考え始めると思考が躓き挫けかけて、つまりネットで作品について真剣に正面から批評を試みても、それが他の共感や支持をコールできる自信や予想を持ち得ず、何やら滑稽な一人相撲の徒労に終わって惨めな気分になる予感や不安があり、意欲を一歩前に押し進めることができなかった。

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# by thessalonike | 2004-09-05 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』 (3) - 朝鮮戦争の戦場   
b0018539_2341023.jpg『ブラザーフッド』は単なる戦争映画ではなく、朝鮮戦争という巨大な現代史を正面から捉えた民族のドラマとして定義するべきだと思うが、朝鮮戦争の全体像が描かれながら、その視角は常に下から、民衆の視線からのものであり、この点にカン・ジェギュ監督の独自の方法がある。方法とはすなわち哲学であり信念だ。監督は朝鮮戦争の過程を厳密に追跡しているが、映像の中には李承晩も金日成もウォーカーもマッカーサーも登場しない。朝鮮戦争に関わった権力中枢の人間は映像化されることなく、偶然に徴兵された無名の若い兄弟が従軍して戦場を遍歴する姿を追いかけながら、朝鮮戦争の全貌が映し出される構成になっている。あくまで人間のドラマとして民族の現代史を映画作品にしようとした監督の営為と執念であり、そしてそれは結果として見事に成功を収めている。

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# by thessalonike | 2004-09-04 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』(4) - 俳優たちの圧倒的な演技   
b0018539_032478.jpg映画『ブラザーフッド』を語るとき、どうしても言わなければならないことは、出演した俳優たちの演技の巧さである。溜息が出るほど素晴らしい。迫真の演技とはこの作品のキャストが観客に見せるものである。それはよく言われることで、特に日本の俳優たちとの比較で指摘されることだが、韓国映画界の俳優たちは明らかに演技の水準が高い。演技とか演技力についての概念がある。監督が作品の制作の中で求める人物、個性の内面や表情を物語の展開に応じて正しく表現、演出できる技能。韓国の俳優たちが確かに持っているのは、その演技という職業技術の意識と理解であると言える。日本の俳優、特に若い俳優にはそれがない。持ち前の未熟な個性でそのまま台本を読み上げればそれが演技だと持て囃されるのだ。

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# by thessalonike | 2004-09-03 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』 (5) - 日韓の温度差について
b0018539_0292032.jpg映画『ブラザーフッド』をわれわれが評する上で欠いてはならないと思うのは、それが日本国内で期待された事業的成功を十分に収められなかった問題について、正面から考えてみることだろう。日本での興行収入は十億円と言われているが、果たしてこの数字は満足な実績と言えるのか。私が足を運んだ日比谷スカラ座では、週末土曜日というのに館内の客入りはきわめて少なく、座席全体の五分の一を満たしていたかどうか。切符売り場にも行列はなく、隣の映画館で上映している何かに人が集まっていた。少ない観客の中で名作を楽しめるというのは個人的には都合がよく歓迎するところだが、この空前の韓流ブームの真っ只中で韓国映画の最高傑作が上映されようというのに、しかも監督は大ヒット作『シュリ』のカン・ジェギュだと言うのに、都心映画館の週末の意外な不入りに正直なところ愕然とせずにはいられなかった。

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# by thessalonike | 2004-09-02 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
INDEX Update - 世に倦む日日   
b0018539_10173383.jpg ハウルの動く城

ストーリーの破綻、中途半端なメッセージ゙
ソフィーは本当にハウルのことを愛したのか
キャラクターの意味づけの不安定さ
暗喩と象徴
宮崎駿と資本主義的アニメ経営
ブランドとしての宮崎駿
「星の湖」の効果音はレマン湖で録音  
「宮崎駿の世界観」について  

b0018539_1564145.jpg いま、会いにゆきます  

薄くて貧弱、物語も世界も
作家の想像力の限界が主人公を限界づける
日本における新しいプロレタリア文学の出現   
新しいプロレタリア文学とその消費者   
不自然な二組の両親の捨象の問題   

b0018539_0445154.jpg ダ・ヴィンチ・コード

方法としてのインディ・ジョーンズ
グノーシス獲得としてのセックス
聖婚と聖娼、神婚と斎女
20年前の谷泰論文
イエスの復権と男女平等
歴史認識とアナロジー
学研『キリスト教の本』のお奨め

グッドラック

童話本の外装をしたビジネス哲学書
ダニエル・デフォーのロビンソン物語
ベンジャミン・フランクリンの訓戒集
ポプラ社と「資本主義の精神」
ポプラ社のブランドとカスタマ  
 
アフターダーク

駄作か?
登場人物の内面の浅さ
その意図と隠喩
若い読者との距離感
ツールとマニュアル
『ある愛の詩』の謎
村上春樹は神である
神よ、天空から降りて人になれ

シルミド

実話と創作の間の中途半端さ
リアリティと緊張感の欠如  
日本語字幕における粗雑と放漫
事実の歪曲、歴史の捏造
俳優たちの演技について  
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ピアニスト

本年度ノーベル文学賞作家イエリネク原作
男性優位主義(マチズモ)への挑戦なのか
エリカは本当に性倒錯者だと言えるのか
サイコアナリシスとエロティシズムの間

スキャンダルb0018539_17483676.jpg

愛を描き、観客を感動に導く
李朝の風紀紊乱と反モラル
私が監督ならこう撮った
李朝文化ルネサンスの予感

球界再編考

古田は日本の民主主義の偉大な守護神
国会(良識の府)は何をやっていたのか
堀江貴文のマーケは成功しているのか  
渡辺恒雄の陰謀工作とライブドアの無策  
仙台「地域密着」球団の裏側 
マスコミの「世論調査発表なし」の政治
敗者たるを演じられなかった堀江貴文
岩隈支持、プロテクトは拉致と同じである
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# by thessalonike | 2004-09-01 23:59 | INDEX   INDEX  
韓国映画『ブラザーフッド』(6) - 暗喩された兄と弟  
b0018539_055404.jpg『ブラザーフッド』についての本格的な批評はまだ目にしたことがない。が、この点についてはすでにどこかで誰かが指摘していると思われるが、二人の兄弟の関係には北と南の関係が暗喩されている。この問題について少し掘り下げて考えてみよう。どちらが北でどちらが南なのか。言うまでもなく兄ジンテが北であり、弟ジンソクが南なのだ。北の人間によって生かされている南の人間。北の犠牲によって繁栄の恵みを与えられている南。その関係性が象徴されている。カン・ジェギュ監督のメッセージがある。弟を生かし、弟が戦場から離れるのを助けるべく、最後に激戦の杜密嶺高地で人民軍側に機関銃を撃ち、そして戦場で屍になる兄ジンテは「北」であり、無事にソウルに戻り、その後の人生を平和に送って家族をなす弟ジンソクは「南」なのだ。

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# by thessalonike | 2004-09-01 23:30 | 『ブラザーフッド』 (6)   INDEX  
民主党における岡田代表無風再選の政治 - 前原誠司の欺瞞     
b0018539_1134214.jpg民主党の岡田克也代表が昨日(8月30日)無投票の選挙で党代表に再任された。昨夜のNHKの7時のニュースでも扱いはきわめて小さく、台風16号やハンマー投げのドーピング問題や男子マラソンの前代未聞の走者妨害事件などの後に、ほとんどベタ記事扱いで報道されていた。結果は別として、秋だと思っていた代表選が8月中に開かれたのも少し意外だったが、最も奇異に感じられたのは、対立候補が一人も立たない無風選挙の中で党代表が選出されたという経緯と手法である。何故なら、民主党ほどこうした場合にいわゆる「話し合い決着」を嫌って、複数候補の立候補と選挙戦の形式を口うるさく言う党はなかったからである。前回の代表選は二年前の9月下旬に行われたが、そのときの選挙戦は相当に派手なものだった。最終的には鳩山由紀夫と菅直人の一騎打ちで決戦投票になったものの、そこに至るまでの間に何人もの若手幹部が角突き合わせて登場し、鳩菅の時代はもう終わったから次は俺にやらせろとテレビで咆哮していた。

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# by thessalonike | 2004-09-01 22:30 | 郵政政局 ・ ポスト小泉 (10)   INDEX  
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