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危篤状態に陥った読売巨人 - 原辰徳の監督就任には紆余曲折
b0018539_15475571.jpg巨人が原辰徳に来季の監督就任を要請することになったという一報が出された。スポニチのスクープのようだが、私の見たところではこれは滝鼻卓雄が流したものに違いない。報知のサイトには何の情報も確認できない。滝鼻卓雄は渡辺恒雄のパシリだが、巨人軍四首脳(渡辺恒雄・滝鼻卓雄・清武英利・内山斉)の中では現状に最も強い危機感を抱いていて、早期改革への着手を焦燥していた男である。堀内恒夫を一刻も早く馘首して、後半戦開始前に後任監督の新体制を発足させようと奔走していた。この時期に後任監督人事を発表したのは、堀内恒夫に早く辞表を出せと迫っているのである。滝鼻卓雄は堀内恒夫に辞表を出させたいのだ。解任はできないのである。解任すればニ年前に原辰徳を更迭して堀内恒夫を監督に就けた渡辺恒雄の責任問題が浮上する。自分から詰め腹を切らせなくてはいけない。それからまた、この報道は原辰徳には寝耳に水で、事前に了承を取ったものではないだろう。記事の書き方を見ると、原辰徳が要請を受けるかどうかは微妙と書いている。



b0018539_1216074.jpgこれには裏がある。どういう裏かと言うと、もう一度監督に戻してやるから渡辺恒雄に服従せいと原辰徳にメッセージしているのである。コーチの人事権を原辰徳に譲ったりはしない、渡辺恒雄への抵抗や反逆は前回同様絶対に許さない、それでもいいのなら監督に就け直してやると言っているのだ。服従要請であり、踏み絵である。だから原辰徳が監督を引き受けるのならそれを飲まなければならない。滝鼻卓雄個人の意思は、できればオールスター戦開けから原辰徳新体制で再出発したいのだろうが、渡辺恒雄の意向は少し別で、監督就任に条件を付けることで原辰徳の受諾を躊躇させ、巨人新体制確立に時間をかけようとしているように見える。渡辺恒雄と滝鼻卓雄の間には若干の思惑の齟齬が見られる。渡辺恒雄は自分の独裁権力の保持が最大の動機であり、読売巨人軍が凋落しようが、プロ野球が衰退しようが、日本テレビの視聴率がどうなろうが、それは二の次の話なのだ。ここから先はまだ紆余曲折があるかも知れない。渡辺恒雄の本心は懼く原辰徳ではないのだ。

b0018539_1216928.jpg渡辺恒雄の意中の新監督は中畑清か江川卓だろう。そして堀内恒夫には今季の最後まで指揮を執らせたい腹なのではないか。つまり原辰徳新監督を潰したいのに違いない。原辰徳の線を潰す謀略で、まずスポニチに流させ、原辰徳に辞退させようと仕掛けているように見える。受諾するなら俺の言うことを聞けと暗に迫っている。原辰徳の立場と性格からすれば、渡辺恒雄に簡単に屈従することはできない。滝鼻卓雄との水面下の話し合いで条件(指揮官の権限)が議論され、そこで紛糾する可能性は十分にある。受諾すれば7月末から直ちにベンチに入ることになるが、そのときのコーチングスタッフの問題もある。滝鼻卓雄は原辰徳と渡辺恒雄の間に入って条件調整をしなければならない。時間がかかるのではないか。渡辺恒雄は幾らでも時間稼ぎをすることができる。その間に堀内恒夫が五分の星で戦っていれば、滝鼻卓雄の後半戦からの新体制計画は潰すことができる。渡辺恒雄は堀内恒夫とダイレクトのパイプがある。滝鼻卓雄の好きなようにはさせないと密かに囁いているだろう。

b0018539_12162238.jpg情勢はどう転ぶかわからない。渡辺恒雄は豪腕の陰謀家であり、なお独裁権力を握っている。原辰徳が巨人の監督に戻って自在に采配を揮うためには、渡辺恒雄の介入が阻止される保証が与えられなくてはならず、それは窮極的に言えば、渡辺恒雄が読売グループとプロ野球界から消えるということでしかない。中途半端な形で新監督に就任しても、コーチ人事はおろか戦力補強まで渡辺恒雄に口出しされ、来季の先発投手陣の顔ぶれからレギュラーの打順まで悉く渡辺恒雄の一存で決められてしまうだろう。ニ年前の二の舞である。原辰徳は同じ事は繰り返したくない。それならその役は江川卓にでも任せて、二年でも三年でも待機した方が無難だ。どうせ渡辺恒雄のやり方を続ければ、巨人は弱体のまま勝てず、視聴率は下がり、監督は責任を取らされる。巨人を再生させるためには渡辺恒雄の影響力をチームから排除する以外にない。だが今回、新聞にリークされたことで、原辰徳としては簡単に辞退しにくい状況も作られてしまった。要請拒否はファンを裏切ることになるからだ。

b0018539_12163142.jpg巨人の新監督問題は簡単に一件落着するとは思えない。渡辺恒雄は陰謀と権力闘争が好きな男である。まだまだ世間を騒がせる動きをするだろう。この男は状況が見えてない。私の予想を言うと、8月になっても巨人はまだ堀内恒夫が指揮を執っていて、そして視聴率は5%台の異常値を記録しながら低下し続け、スポンサーの中から契約解除あるいは広告料値引きの動きが起きるに違いない。来季は契約しないという企業が続出して氏家斉一郎を慌てさせる。日本テレビはゴールデンタイムを巨人戦中継で組んできて、経営の源泉である広告収入の莫大な部分をそれで得てきた。巨人戦中継がドル箱であった。今後これをどうするかという根本的な問題に直面させられる。いずれ日本テレビの業績悪化が大きな問題になって行くだろう。渡辺恒雄と氏家斉一郎の老醜体制を批判する声が社員と株主から上がる。渡辺恒雄は、自分が読売グループの経営の癌なのだという自覚を持っていない。プロ野球が危篤に陥る前に読売グループの経営に危機が訪れる。巨人戦はゴールデンタイムから外れる。
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by thessalonike | 2005-07-18 23:46 | 読売巨人軍考 (7)   INDEX  
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