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米大統領選考(2) - 二つの米国を一つに戻す新しい戦争
b0018539_135211.jpg日曜日の朝のテレビ番組が米大統領選についてまったり報道しているのを見て、嫌々ながらでも、ひとまずこの事実を認め受け容れる気分になる。憂鬱だが、事実は事実であって覆ることはないのだから、この男と四年間を暮らす覚悟を据えなければいけない。権利なき属州の臣民として、この最悪な皇帝の支配に、さらに四年間服従する我慢を心に固めなければならない。世の中は悪い方へ悪い方へ転ぶ。悪い方へ悪い方へ転ぶ中で年をとって行く。体力と気力を失い、将来への希望を失って行かなればいけない。気分は重いが、よく考えれば、何やらこうなる事態を予測して、無意識的にも事前になるべくブッシュ敗北の期待を膨らませないように予備的に情報処理していた自覚もある。この話題に関心を持たないように、楽観的な予測情報を多く入力しないようにしていた。期待が大きいとそれが裏切られた時の反動の衝撃が大きいからだ。それは世界中の誰もが同じだっただろう。そして嫌なことはなるべく早く忘れたい。



b0018539_11573776.jpg真っ二つに割れた米国の国論の傷を埋め、対立の傷痕を癒すことがブッシュの早急の政治課題だという話になっている。テレビのコメンテータたちは二期目は国際協調の路線にシフトするだろうと、自己の願望の投影である瑣末な一般論的予想を言っている。私の予想は全く違う。ブッシュの課題は二つに割れた米国をもう一度一つに戻すことだが、それは安全保障や福祉政策の宥和や妥協によってではない。そんな、あの男とあの政権の不得手な曲芸に手を出さなくても、もっと簡単で素朴な形で、あの野蛮な政権の得意なやり方で、米国の国論を一つに纏めることはできる。それは戦争を始めることだ。新しい戦争を開始すればよい。そうすれば国論は一瞬で一つになる。ブッシュに投票しなかった国民も大統領を支持する。米国の戦争を支持し、戦争政策を支持し、他の失政や犠牲に目を瞑る。戦争が一番簡単で手っ取り早い民意統一の手段なのだ。今は反ブッシュの民主党も直ぐに巻き込まれて戦争指導者を支持する。

b0018539_11575048.jpgブッシュは再選確定後の記者会見でいみじくも「テロとの戦争を続ける」と言った。この言葉に嘘はない。また戦争が始まるのだ。また新しい戦争を始めるのだ。イラク戦争開始から間もなく二年。そろそろパトリオットミサイルやバンカーバスターの武器庫への補充も終えて、在庫が満杯になりつつある。軍から武器製造業者への新規発注が停滞する頃合だろう。在庫を掃くべく「市場を活性化する」必要がある。軍が開発した新型兵器を効果測定する実戦使用の機会も欲しい。ラムズフェルドと死の商人関係者は再選が決まってホッとしているだろう。次の四年間でまたひと儲けできる。これからクリスマスまでは休んで英気を養って、新年、就任式の頃には次の戦争に向けた対テロ防衛ドクトリンを発表する。そしてホワイトハウスの内部では、ラムズフェルドとウォルフォウィッツとライスが部下を指揮して対イラン戦争プログラムのマスタープランを作成する。戦争で割れた国論を再統一するのは戦争だ。対テロ永久戦争。

b0018539_1292736.jpg気になったのは、投票二日前に突然現れたオサマ・ビンラディンの映像で、タイミングを考えれば、ブッシュ陣営が選挙の最後の決め球としてあの録画を準備して流したたと考えるのが自然だろう。ビンラディンがブッシュ再選を望んで敢えてやったという解釈をする以外には、あの映像についての説明は、ブッシュ政権がそっくりさんを使って謀略ビデオを製作したと推理するしかない。言わばマイケル・ムーアの映像戦略の逆手を取ったカウンターに出て成功したわけだ。アルカイダからはあの声明が虚偽であるという反論は出なかった。果たして本当にアルカイダという組織がまだ実在するのか、ビンラディンは生きているのか。アフガン戦争の最中からまことしやかに囁かれていたのは、米国はずっと昔にビンラディンを殺害もしくは拘束しながら、その事実と存在を隠して、いかにも生きているように世界の見せているという噂である。普通に考えれば、ビンラディンが投票日直前にネットで声明を出すのは不自然だ。

b0018539_13275140.jpg謀略ではないのか。テロの脅威はブッシュ政権が自分で演出し操作しているフィクションであり、政治の手段ではないのか。恐怖によって国民の正常な判断力を奪い、政敵を沈黙させ、経済失政から目を逸らさせ、侵略戦争を正当化するための演出装置ではないのか。もし仮にあれがニセモノであったとすれば、アルカイダには既に組織的実体はなく、アルカイダの脅威もビンラディンのテロの予告もブッシュ政権が自由に操って見せ放題ということになる。つまりテロはブッシュ政権によって管理されている。小題の結論として不吉な予測を言えば、次のテロは来年起きる。どのような惨劇か分からないが米国内の何処かで起き、千人規模の命が犠牲となり、その劇的な映像が映画のシーンのように撮影されて全世界にリアルタイムに放送されるだろう。そしてホワイトハウスはそれをアルカイダの仕業だと言い、背後でハタミ政権が動いていたと捏造を言い、米国民は一致結束を取り戻してイラン戦争に突入して行くだろう。二つの米国は一つになる。
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by thessalonike | 2004-11-08 23:35 | 米大統領選考ほか(5)   INDEX  
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