カテゴリ:中国の反日デモ (10)( 11 )
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森岡発言の政治 - 用意周到な情報工作と責任不問の既成事実
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中国外務省の孔泉報道局長は27日、談話を発表し、森岡正宏厚生労働政務官が「(A級戦犯は)日本国内ではもう罪人ではない」と発言したことなどに対し「強烈な憤慨」を表明した。孔報道局長は森岡政務官の発言を「個人的でも、偶発的でもない」と指摘。小泉政権への不信感を強めていることを示しており、中国が今後、対日姿勢を一層硬化させる可能性が高い。局長は発言を「国際正義と人類の良識に対する公然たる挑戦」と非難。「日本軍国主義の野蛮な侵略によって被害を受けた国民の感情を深く傷つけるものだ」と激しく反発した。その上で「東条英機(元首相)をリーダーとするA級戦犯は世界平和と人道に対する歴史的罪人」と断定し、極東軍事裁判(東京裁判)の結果を「戦後国際政治の基礎」と、断固として尊重していく立場を強調した。また「日本は国際社会で責任ある役割を演じられるのか疑問だ」と述べ、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りを強く牽制した。(27日共同)


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by thessalonike | 2005-05-26 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
非礼は中国なのか日本なのか - 参拝強行すれば拒否権発動
b0018539_9513832.jpg呉儀副首相会談キャンセル問題の余波が続いていて、日本側の「非礼」抗議に対して、中国側は帰国の理由は公務ではなく靖国問題であったことを認めた。事件の真相は後になって明らかになるだろう。非礼は中国なのか。本当は非礼は日本の方だったのではないのか。呉儀が来日し、小泉首相と会談が設定されたということは、その時点で会談後の記者発表の原稿が出来上がっていたということであり、日中関係改善について前向きな合意事項が双方で了解されたという意味である。そうでなければ呉儀副首相は絶対に日本へは来ない。中国首脳が来日する条件は、日本政府が靖国問題で中国政府の要求に理解を示して譲歩をすることである。靖国参拝の中止を明言せぬまでも、参拝実行が事実上不可能になる言葉を小泉首相が首脳会談の席で語ることである。そこまでの合意が裏で取れたからこそ、首脳である呉儀の来日が一年半ぶりに実現したのであって、そうした合意がなければ来日そのものがあり得ない。

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by thessalonike | 2005-05-24 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
呉副首相会談キャンセルの政治 - 安倍晋三と町村信孝の謀略
b0018539_111111.jpg呉儀副首相の経歴を見ながら、あらためて今回の彼女の訪日の持っていた意義の大きさと会談キャンセルの政治の深刻な意味を考えさせられる。呉儀副首相がどういう人物か、今回の事件があるまで私は全く知らなかった。首相の温家宝とか、外祖の李肇星とか、小粒揃いの現在の中国の指導部の中で、呉儀は異色の存在であり、中国政府の新しい顔である。WTOへの加盟とSARS問題の解決は彼女の最近の功績であり、その手腕が世界で評価されて、米国『フォーブス』誌の「世界で最も影響力のある女性トップ100」の第2位にランクされる結果となった。中国のWTO加盟とSARS収拾は世界が注目した大問題であり、その二つをやり遂げた呉儀を欧米のメディアは注目して見ていたわけだ。日本ではこれまで無名の存在であり、今回が呉儀の日本デビューだった。切り札である呉儀を送り込んだことは中国の並々ならぬ決意を示すものであり、懼くだが、中国は彼女にWTOとSARSに続く三つ目の難問解決の機会と栄誉を与えて、世界のメディアの前で存在を輝かせるつもりだったのだろう。

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by thessalonike | 2005-05-23 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
鄧小平路線を越える新しい想像力 - 黒ネコ白ネコと対日重視
b0018539_1313761.jpg考えてみれば、中国の近現代史はまさに日中関係史であり、日本との関係の歴史という形でしか中国の近現代史はあり得ない。近代中国の父である孫文は亡命して神戸に滞在し、人民中国の母である周恩来は神田で苦学生の日々を送っていた。我々は現在の中国を中国たらしめている二人の偉大な革命家の日本経験の歴史を誇りに思うべきである。中国の近現代史において日本は一貫して卑劣な侵略者であり、日本軍国主義として描かれるべき悪役の存在だが、その一面において、同時に常にアジアの近代国家として文明のモデルを提供する先進国であり、中国の若い留学生が科学技術を学ぶべく海を渡って来る文明の配給地であった。それは魯迅の時代から始まって、改革開放の時代まで、一世紀にわたって変わらず続いてゆく。国是としての日中友好は中国にとってきわめて重い。それは周恩来と鄧小平が啓示した国策であり、現実にその路線を選択したがために今日の経済発展の成功がある。

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by thessalonike | 2005-04-27 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
ジャカルタ日中首脳会談の政治 - 靖国問題不言及の裏側
b0018539_9483389.jpg23日夜にジャカルタで行われた日中首脳会談では、最大の争点である靖国神社参拝問題について特に議論がなされず、具体的な問題の決着が図られなかった。会談は一日前の22日夜になってようやく開催の実現が決まっている。これを見ると、要するに、それがどういう会談だったのか、何をどう話し合ったのか、プレスに発表する中身をめぐって日中間でギリギリの段階まで交渉が続けられていて、中国側は靖国神社参拝問題での日本側の妥協を引き出す結果を求めて最後まで粘りながら、結局はそれを引き出せないまま会談に臨まざるを得なかったのが舞台裏の真相なのに違いない。アナン事務総長の働きかけもあり、ここで首脳会談の開催に応じず、日中間のさらなる関係悪化を国際社会に印象づけるのは、中国としても具合が悪かったのだろう。国際社会での中国不信が増幅する。「関係改善へ対話促進」という演出は双方ともに必要な外交措置で、中国側も事実上会談拒否の(最強硬)カ-ドは持ってなかった。

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by thessalonike | 2005-04-26 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
右傾化日本を包囲する反日デモ - 次は台湾、シンガポールへ
b0018539_16564194.jpg18日、東証株価が全面安の展開となって、年初来最安値をつける異常な事態を迎えた。資本主義経済の生理はこのように忌憚なく政治の失敗を批判する。今回の反日デモが両国経済に与える深刻な影響については、すでに専門家から分析と予想が出されているが、例えば同じ2%のマイナス成長と言っても、7%の成長率が5%になる中国と、1%の成長率がマイナス1%になる日本では深刻さの意味が全く異なる。早急に政治が問題を解決しなければならない。この場合、政治的決着は、日本が中国に対して首相および閣僚の靖国参拝中止を明言することと、問題の責任をとって小泉内閣が総辞職する以外にない。日本にとってはドラスティックな方向転換だが、タカ派にとっては屈辱的な外交であっても、他に有効な解決の方法はない。小泉政権は潔く即時退陣を決断すべきであり、日本外交の機軸を名実共に「村山談話」の路線に再定置するべきである。

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by thessalonike | 2005-04-22 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
江沢民の政治 - ギャンブルとしての反日デモ
b0018539_10541565.jpg上海市政府の焦揚報道官は現代中国の顔として印象的な一人である。焦揚女史は先週13日の記者会見で、「上海市政府は日本人を含むあらゆる外国人と外国企業の安全を維持する能力を持ち合わせている」と強調、15日の談話ではさらに無許可デモを禁止して、違法行為については法的責任を追及する旨を言明した。この二つの報道で現地の日本人社会も国内のわれわれも上海の治安情勢を楽観視していたのだが、蓋を開けてみれば、暴徒は先週の北京を上回る規模で領事館と日系商店に被害を与え、また上海市の公安警察は、先週の北京の映像を再現するかのように暴徒の破壊行動を制止せず、目の前での領事館への投石を自由に放任していた。上海市政府と公安当局の日本人社会への裏切りであり、進出している企業関係者の衝撃と動揺は甚だしいものがある。焦揚報道官は16日夜、反日デモについての談話を発表、「日本が侵略の歴史などの問題について間違った態度を取ったことが、人民の不満を招いた」と日本側を批判した。

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by thessalonike | 2005-04-21 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
転換期の日中関係 - 中国における日本語世代と英語世代
b0018539_1173267.jpg反日デモをめぐる中国政府の対日強硬姿勢の背景や事情について鬱々と考えながら、強く印象を持ったのは、中国が大国として確固たる自信を持ったことである。中国政府は今回の反日デモの騒動について、日本大使館への投石と損壊も含めて、その責任は日本にあると明確に断言した。謝罪は言わず、遺憾とも言わず、損害賠償についても言及していない。小泉首相の靖国参拝に代表される日本の歴史認識の問題が、中国の国民感情を傷つけ、日中関係を悪化させている最大の元凶である旨を正面から主張している。これを見ながら、私は唐家旋と江沢民の最終的な怒りの爆発を読み取るのだが、この二人が一時的な感情や気分で政治をする単純な人間ではないことは明瞭で、冷静な情勢分析と長期的な展望に立った上での国策の決定判断であるように思われる。すなわち、これは日本からの今後の政府開発援助中止の受諾であり、そして大陸新幹線の日本仕様採用断念の通告である。

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by thessalonike | 2005-04-20 23:11 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
中国における対日重視 - 王毅、唐家旋、江沢民、鄧小平
b0018539_825788.jpg「靖国」で対応要求 唐国務委員が見解

【北京12日共同】中国の前外相で対日外交政策の事実上の責任者である唐家旋国務委員は12日、中国での反日デモで揺れる日中関係について「肝心な問題は靖国(神社参拝)問題だ。関係改善にはこの問題は避けて通れない」と述べ、日本政府が首相の参拝中止など適切な対応を取るよう求めた。日中間の最大の懸案の一つとして東シナ海のガス田試掘問題を挙げ、日本が民間業者に試掘を許せば「問題が根本的に変化する」と強く警告した。ただ対日重視に基本的な変化はないとした。共同通信の山内豊彦社長との会見で述べた。先週末の反日デモ発生後、中国政府高官が日中関係全般について見解を述べたのは初めて。中国側が東シナ海のガス田試掘に、これほど強く警告したことはなかった。
[ 04月12日 21時38分 ]


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by thessalonike | 2005-04-15 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
ファシズムの中の「反日」 - 戦前の南原繁と丸山真男
b0018539_12375725.jpg国内政治から野党(批判勢力)が消えた現在、私の中では、韓国と中国の動きはむしろ希望を託す「味方」的存在になっている。中国や韓国の主張の方が正当で、歴史普遍的であり、日本人にとっても幸福に繋がるものだという確信から離れることができない。たとえこの国の中で完全に孤立した絶対的少数者の立場になっても、自己の信念の問題として、こうして個人で言論を発信できる環境にあるかぎりは、口を噤(つぐ)むことなく少数意見を公論として示してゆくべきだと思う。現在の日本はファシズムの思想的環境にある。そういう気分をどのような表現で伝えれば人に説得的に響くものか迷い悩む。が、ファナティックな右翼国家主義に染まったネットの世界を眺めながら、鬱々として思い出すのは、丸山真男が書いた戦前の南原繁の思い出である。ブログ記事として引用の分量が多くなるが、肝心な部分の抜粋を試みよう。

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by thessalonike | 2005-04-14 23:30 | 中国の反日デモ (10)   INDEX  
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