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日中戦争の歴史認識(2) - 物語にならない厭辱の侵略戦争
b0018539_13404224.jpg「日中戦争に関しては、新事実の発掘や新視角からの研究の深化が今日も続いている。しかし、太平洋戦争については、批判・擁護いずれの立場をとるにせよ、その位置づけが明らかになりつつあるが、日中戦争の全体像への言及は、いまだに十分とはいえない」。 これは中公新書『新版日中戦争』(臼井勝美著)の新刊案内キャッチコピーだが、同感である。日中戦争についての全体像が未だ一般的になっていないという点は事実であるように思われる。学界と論壇では、南京大虐殺の犠牲者数の数の問題にばかり関心と争点が集中していて、日中戦争全体の概念や表象がわれわれの中で曖昧である。歴史教科書の中でも、大きく取り上げられるのは盧溝橋事件だけで、その後の戦争の経過については詳述されず、戦線の南への拡大と泥沼化の状況だけで記述が切り上げられている。確かに泥沼化は泥沼化だろうが、戦争は八年間継続されているのである。日本人の中の日中戦争は、太平洋戦争開始への助走路的な位置づけにあり、日中戦争の中盤から終盤が歴史像として明確に認識されていない。

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by thessalonike | 2005-05-16 23:30 | 東京裁判 ・ 南京事件 (10)   INDEX  
日中戦争の歴史認識(1)  - 祖国は司馬遷の国たるを思え
b0018539_9465076.jpg中国が、政府だけでなく国民一般も含めて、これほど強烈に小泉首相の靖国参拝に反発しているのは何故だろうか。日本のマスコミは、東シナ海のガス田開発問題や国連常任理事国入りの問題や、いくつかの問題を取り上げ、「何故この時期に」などという瑣末で皮相的な問題の立て方で視聴者に説明し理解させている。まるで偶然が重なったアクシデントのような捉え方と見せ方であり、また右翼たちは、中国内部の矛盾や混乱の方に関心を向けさせ、恰も反日デモの原因が中国国内に存在するかのようなプロパガンダを繰り返している。中国側が批判しているところの日本の軍国主義の復活という問題に真摯に目を向ける議論は日本国内では殆どない。中国が靖国に反発するのは、それが日本の軍国主義の象徴だからであり、靖国参拝は国家神道と日本の軍国主義の正当化行為であり、憲法の平和主義の原則を否定する行動なのである。だから中国のみならず韓国も憤慨する。シンガポールも警戒する。日本に対する反発の理由は同じなのだ。

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by thessalonike | 2005-05-12 23:07 | 東京裁判 ・ 南京事件 (10)   INDEX  
歴史認識の共有とは何か - 日中共同声明における歴史認識
b0018539_9264194.jpg 8日の『報道2001』では「歴史認識は共通化できるものなのか」という問題をめぐっても、司会者の黒岩祐治と東海学園教授の葉千栄が突っ込んだ激しい討論に及ぶ場面があった。「そもそも二つの国で歴史認識を一致させることは不可能ではないか」と言う黒岩祐治に対して、「否、一致させることができる。それでは民主主義の価値について私とあなたでは認識を共有することはできないのか」と葉千栄が応じていた。『報道2001』は、目的と基調は悪質な右翼のプロパガンダだが、番組を製作している黒岩祐治の姿勢には多少納得できるところがある。議論の対立を視聴者にわかりやすく提示しようとする配慮があり、きちんと両方の立場の人間をスタジオに呼んでいる。田原総一朗のように、単に時の権力者にテレビで演説の機会を与えてやっているのではない。田原総一朗が権力者の方を見て、政治家の都合で番組を作っているのに対して、黒岩祐治はまだ視聴者の方を向いている。竹村健一がいなくなれば、もっと面白い番組になるだろう。

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by thessalonike | 2005-05-11 23:30 | 歴史認識 (7)   INDEX  
国内の靖国反対論を隠蔽する報道操作と梅原猛の国家神道批判
b0018539_1241752.jpg靖国問題は中国の反日デモや竹島問題などの緊迫した情勢の中で、再び高い関心を集めて議論されている。だが、最近の議論のされ方の中で危惧を感じるのは、何か恰も中国の主張が靖国参拝反対論の全てを代表しているような論理的対立構図が一方的に演出され、その説明が、中立を偽装したメディアによって一般論のように解説、報道されていることである。日本国内の靖国神社反対論が主張として全く表面に浮かび上がって来ない。だから何も知識のない人間がテレビだけを見ていると、靖国問題とは中国や韓国の人間だけが日本に向かって感情的に反発している外交問題のように見え、日本国内には靖国参拝に反対する論理や主張が何も存在しないように認識してしまう。靖国問題は単なる外交問題ではなく、わが国の重要な政治問題のはずなのだが、メディアが意図的に国内の反対論の存在を隠蔽しているために、日本対中韓の国家間の意見対立のように見えるのである。

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by thessalonike | 2005-05-10 23:30 | 靖国問題 (10)   INDEX  
凋落の責任者は渡辺恒雄 - 解体と刷新が必要な読売巨人軍
b0018539_16192591.jpgプロ野球改革元年の今季、巨人はセ連盟六球団の最下位を低迷している(5月8日現在)。巨人の苦戦については開幕前開幕時に予想したが、予想がそのまま的中した。3月の時点で堀内恒夫は「最高の状態でキャンプを終わった」などと言っていたが、それが全くの嘘だということが明らかとなった。何度も指摘しているが、堀内恒夫には組織を指導統率する人格的な能力がない。選手を見る目や育てる力もない。能力が欠如しているだけでなく性格が傲慢で無責任である。ミセリの失敗の件について堀内恒夫はそれを清武英利の責任に転嫁して逃げたが、ミセリ獲得を最終的に判断したのは堀内恒夫である。リリーフ投手陣の体制整備は巨人にとって昨季を終了した時点で死活の問題であり、時間と資金を投入して万全を期すことが求められた課題だった。堀内恒夫がそれについて真剣に取り組んだ様子はない。不真面目であった。ミセリ獲得の失敗、そしてリリーフ陣崩壊の責任は第一に堀内恒夫にある。

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by thessalonike | 2005-05-09 23:20 | 読売巨人軍考 (7)   INDEX  
憲法9条を守る政治戦略 - 唯一の隘路としての護憲新党
b0018539_12461278.jpg改憲は平和裏には行われない。改憲は謀略テロ戦争を契機にして発議され実行される。その時期は日本と米国の一握りの権力者が極秘裏に決める。謀略を承知しているのは謀略を企画し裁可したわずかな人間だけで、自民党の多数を含め、マスコミも一切真実を知らされない。今、この瞬間に「北朝鮮のテロ」が発生しても決して不思議ではなく、そして護憲勢力は国会の議席数で三分の一をはるかに下回っていて、9条改正の発議が自公民で行われた場合は阻止することは不可能である。「9条の会」のような草の根の護憲運動が真剣味を帯びて全国で広がっているのは、議会のディフェンスが破られ、あとは国民投票で改憲を阻止する以外に方法がなくなったからである。だが、テロが起きて国内が戦時下の状況になれば、国民投票での改憲票過半数阻止もきわめて困難な情勢となる。改憲派は圧倒的多数での勝利、少なくとも七割から八割の賛成票で勝利を確定しようとするだろう。

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by thessalonike | 2005-05-06 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
改憲と有事 (2) - 自作自演のテロ戦争と徴兵制による思想統制
b0018539_0474355.jpg改憲はそれに先行する戦争によって触発され、混乱と動揺の中でなしくずし的に遂行される。時間はかけない。国民に冷静な熟慮や論議する暇を与えない。そして何度かの国民投票で憲法の全容が完全に変わり、国家の体制が1945年以前に戻るまで戦争は続く。その間、戦争相手国である北朝鮮の「テロ」によって数十名の自衛隊員が死に、数百名の無辜の市民が犠牲となる。私の推理であり、現在の確信である。戦場になるのは専ら日本国内であり、都市部の自衛隊の駐屯地や日本海側の原発基地、そしてJR主要駅や空港である。北朝鮮はテロ攻撃を否定し、国連の調査団が日本のテロ被害地に派遣されて調査をするが、北朝鮮の仕業であると示す確証は掴めないまま、熱戦と冷戦の中間のような曖昧な戦争状態が続く。日本国内では戦争、世界の目からは不審で奇怪なテロ。テロの真相を知り、日本の政権の意図を知っている米国は、傍観するだけで日米安保条約に基づく軍事発動には踏み切らない。

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by thessalonike | 2005-05-05 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
改憲と有事 (1) - 憲法改正のイマジネーションとシミュレーション
b0018539_17561181.jpg憲法改正については、恐らく有事の事態出現が改憲発議に先行する。国民世論の中でどれほど改憲賛成が多くても、平時での議論の積み重ねで改憲草案が一本に纏まることはない。何十年と論議を続けても、自民党と民主党と公明党が一本の新憲法草案に集約することは不可能だろう。有事の出現のみが9条改正を可能にする。21世紀の日本は改憲して戦争するのではなく、戦争をまず始めて、戦時下で改憲を断行するのである。しかもそのときは泥縄的に9条だけが改正され、テンポラリーな形で「普通の国」へと移行し、前文を含めた憲法全体の改正はそこから徐々に段階的に手が着けられる。例えば三年に一度の衆議院総選挙と同時に定例的に憲法改正の国民投票がセットされ、日本国憲法の特徴をなすラディカルな民主主義の人権条項が改悪され消滅して行くことだろう。最終的に改憲プロセスが終わったとき、日本国憲法は大日本帝国憲法とほぼ同じものになっているに違いない。

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by thessalonike | 2005-05-04 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
改憲阻止を世界の世論に - 人類史の到達点としての平和憲法
b0018539_17171877.jpg憲法について最近思うことは二つあり、その一つは憲法とは革命の瞬間に誕生するものであり、憲法を起草するのは常に革命家であるという歴史的真実の直観だが、もう一つは平和憲法の人類史的意義についての確信である。憲法は確かに国民にとって重要な問題であるだろうが、世界中でわが国ほど人々が年中憲法問題を唾を飛ばし合って議論している国は無いのではないか。憲法論議をタブー視するなという主張は、右翼が国民の護憲意識を切り崩して改憲論を受容させる上で有効なツールとして機能した詐術だったが、日本ほど日常的に憲法論議をメディアで繰り返している国はなく、改憲せよ改憲せよと政治家や学者や文化人がテレビや雑誌で喧しく宣伝扇動している国は他にない。国民は改憲プロパガンダの桶に漬け込まれた漬物のようである。論憲が必要だとか、タブー視するなとか言う主張はもはや説得力を失った。むしろここ数年間の過剰な憲法論議(実際には改憲プロパガンダのシャワー)は、国民の間に疲労感と倦怠感さえ覚えさせているように見える。

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by thessalonike | 2005-05-03 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
憲法は革命の瞬間に生まれる - 改憲の現実性は有事下のみ
b0018539_11392064.jpg国会では衆参両院の憲法調査会が遂に最終報告書を提出して、憲法改正をめぐる情勢は国民投票法案の動きが次の焦点になりつつある。憲法改正のXデーに向けて着々と外堀が埋められている状況だが、実態を見ると現実の改正はそれほど簡単でもないことが分かる。衆院の最終報告書でも、新憲法の具体的な像は明示されていない。注目された自民党の新憲法草案委員会の作業も、4月に提出した「要綱」では、漸く「自衛軍の保持」を明記したものの、集団的自衛権や天皇元首化をめぐって党内で意見が分かれ、結局、新憲法草案の条文化は先送りされる結果となった。民主党は連休後に「憲法提言」を纏める予定で、条文で自衛隊の存在と任務を明記する方針らしいが、条文化された新憲法草案は提出されない。選挙に向けた保守層向けのパフォーマンスの政治的意味が強く、民主党の憲法改正論には政治的責任感や理論的一貫性が感じられない。世論の多数は9条改正に反対であり、民主党がその世論を簡単に無視できる状況だとは思えない。

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by thessalonike | 2005-05-02 23:30 | 憲法 ・ 改憲 ・ 平和 (7)   INDEX  
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